
吉田たろう先生の葬儀が終わり、少したった頃
先生の事務所で働いていた 友達が 先生の形見として
もらって欲しいものがあると、送ってきてくれたのが

藤城清治さんの画集でした。
ありがたく受け取るも、まだショックでぼーっとしていた私は
読む気にもなれず、書棚の画集置き場へ並べているだけでした。
あれから、10年以上経ち 私の生活も随分変わりました。
結婚を機に 物を減らさねばと書籍の整理をしていると
たろう先生の 形見が出て来ました。
「そう言えば、一度も見たことない・・・。」
何となくパラパラめくるうち、あるページに目が留まりました。
葉っぱ?押し花?

秋の紅葉でしょうか、公園を散歩していて地面に目を向けると
一枚のキレイな葉が 目に止まったのでしょう。
「先生が拾って、本の中にとじたんだろうなあ・・・。」
先生の生きた時間が、息づいているような気がしました。